よくあるご質問

Q こんなことで相談していいのかと心配なのですが…大丈夫でしょうか?

 

A 当オフィスにご来室されるとはじめに「どんな問題を感じておられるのか」、「その問題はどのような成り立ちをしていそうか」、「継続的な面接に取り組んでいくことを通して、どんなことが目指していけそうか」などの点を一緒に整理、検討するための面接を行います。

通常数回かけて行うこの面接を「アセスメント面接」といいます。

 

アセスメント面接の結果、「継続的に面接に取り組んでいくことが有益だ」と双方に合意が得られた場合のみ、その後、継続面接を行っていくことになります。アセスメント面接の結果、クライエントが継続面接を利用しないと判断された場合は、継続面接は行われません。また、セラピストが「その問題に対して充分にお役に立てる可能性に乏しい」と判断した場合にも、継続面接は行われません。

 

継続面接には至らないものの、アセスメント面接を通して「自分はこんな風な苦しさを感じているのか」と問題がより明確に捉えられるようになり、その時点までに得られた理解を基に何かしらの方向性を見出して当オフィスの利用を終える方もおられるものです。

 

以上のように一緒に整理、検討してまいりますので、「こんなことで相談していいのかわからない」と思われている方も、気兼ねなくお申し込みいただければと思います。


Q アドバイスや指示はないのでしょうか?

 

A 普段の人との関わりの中で「アドバイスや指示をもらってとても助かった」という経験をお持ちの方は多いでしょう。アドバイスや指示は、場合によってはとても有効です。

 

しかし、当オフィスの心理面接では、基本的には「セラピストからアドバイスや指示を与える」ということは行っておりません。それは、心理面接が「生徒が持っていないものを、専門家として既に持っている先生が教える」といった教育や指導とは異なる取り組みであるためです。

 

心理面接では、「クライエントが既に持っているもののクライエント自身では明確には気づいていない(しかし様々な形で表現されている)ものを、クライエント自身が捉えることができるようになっていく」ということを目指していきます。それは、「クライエント自身の責任と意思を奪うことなく、クライエント自身が自らの責任と意思において自分らしくものごとを選択、決定していけるよう寄り添っていく」ということでもあると考えています。

そうしてクライエントが自己理解を深めていくことが、延いては、問題に持ち堪えたり解決の糸口を見出したりしていくことに繋がるのではないかと思います。

 

アドバイスや指示が場合によっては有効であるということを否定するものではありません。当オフィスがご提供する心理面接は、教育や指導とはまた異なるアプローチなのです。


Q どれくらいの期間続けるものでしょうか?

 

A 心理面接は自身についての理解を深めていく取り組みです。現在の自分は一朝一夕でできたものではなく、これまでの様々な体験の積み重なりによって形づくられています。成り立ちの歴史があります。それをクライエントとセラピストが共に丁寧に捉えていく作業には、やはり時間を要します。数年にわたって取り組まれるクライエントも少なくありません。

 

とはいえ、時間がかかるからといって、「自分にとって有益だ」との充分な手応えがいつまでも感じられないままに、決して少なくはない時間、費用、労力を費やし続けるのも大変なことです。

そのため、まずは1年くらい続けて取り組まれてみて、それまでの面接の経験と手応えから「自分にとって有益で意味のあるものかどうか」を判断されるのも一つではないかと考えています。

 

なお、当オフィスにおける面接の契約は、原則としてクライエントが自由に解約できるものとしております。


Q キャンセルした回にも料金が発生するのはどうしてなのでしょうか?

 

A 当オフィスでの心理面接は、予め「何曜日の何時からの時間、週に何回行うか」という枠組みを決めて取り組んでいきます。例えば、「火曜の18:00~18:45は毎週Aさんの面接時間」といったように枠組みを決めます。

そうすると、当然ながら他のクライエントがその面接枠を利用することはできなくなります。基本的には、セラピストはその1人のためにその面接枠を確保するのです。

 

それは、あるマンションの1室をAさんが借りた場合、別のBさんが借りることができなくなるのと同じことです。Aさんが、借りたその1室を何かしらの都合のためにある日利用しなかったとしてもその分の家賃が差し引かれることにはならないのと同じように、契約後にクライエントが面接をキャンセルした時にも面接料金は発生します。

 

また、セラピストは、その時のキャンセルが何かしらの意味合いを含み持つ可能性に考えを巡らせます。そして、そうした考えは、その後の面接の中でクライエントの理解を深める作業にまた活かされていきます。「セラピストはキャンセルの時にもそうした作業を行う。労力を費やす」という点も、キャンセルの時にも料金が発生する理由の一つです。

作業や労力に対して料金をお支払いいただくことは、「クライエントが不要な気遣いをすることなくクライエント自身のために面接を利用できる」という観点からも、大切なことであると考えております。


Q 他のアプローチと並行して利用してもよいでしょうか?

 

A 基本的には他のアプローチと並行して当オフィスでの面接を行うことは可能です。

例えば、強い気分の落ち込みという症状を和らげるために医療機関で「薬物療法」を行い、それと並行して、そうした症状が生じた背景や症状が続いてしまっている背景などについて考え、問題を手放していくために当オフィスで「精神分析的な心理面接」に取り組むといった利用の仕方はあり得ることです。

 

ただし、主治医がいる場合や他の相談機関をご利用中の場合には、主治医や担当者とよく相談した上で当オフィスのご利用をご検討ください。


Q 面接を受けるのに何か準備していくものはあるでしょうか?

 

A 何か特別に持ってきていただくもの、前もって準備していただくものはありません。

当オフィスで継続的な面接を行っていくということは、基本的には少なくとも週に1回以上の頻度で比較的長い期間一緒に取り組んでいくということです。無理は続かないものです。あまり硬くならずにご来室いただければと思います。